2007年12月11日火曜日

日経「大機小機」:再分配大国ニッポン



今日の大機小機の眠り独楽子はいいことを書いて居られる。

抜粋:
  1. 財政再建をすすめるには三点セットが必要。経済成長、歳出削減、増税。
  2. 福田内閣になってからこの三点セットのすべてで方向感が見えなくなった。
  3. 成長力を高めるには法人実効税率の引き下げ、労働市場での規制緩和、医療や農業への企業参入の本格解禁などが必要だが、改革の流れは止まってしまった。
  4. 歳出の削減どころか、バラマキのオンパレード。余剰米の買い上げ、地方の道路整備への補助引き上げ、教員の増員要求も。
  5. 背景にはこの数年の格差論議とそれに乗った民主党の躍進がある。
  6. 再分配をもっと必要なほど日本は公正さを欠く国なのかといえばそうではない。社会保障制度などによる再分配を考慮したジニ計数は2005年に0.39で、三十年前から0.04しか上がっていない。諸外国と比べても格差は小さく、しかも安定している。
  7. ワーキングプア問題は生活保護などのセイフティーネットの問題だ。これを格差問題と位置づけたため、都市から地方へなどという再分配の声が高まった。
  8. 再分配大国ニッポンの財政再建は遠のいた。

こんなニッポンの心中するのはまっぴらとばかり、ニッポンの投資家の日本離れが著しい。日経センターの株式討論会では「もう日本株を売ろうという人は売ってしまったはず」など戯言を言っていた人がいたが、ところがどっこいそうではない。散人みたいに春と夏に売り損なって、今から売る機会をうかがっている人はまだまだとても多いと思う。おまけに売る理由が今になって出てきている新しい理由だ。証券優遇税制の小手先だけの「継続」は、むしろ逆効果だろう。

「カブ、カブあがれ、あがったら売るぞ」

Posted: Tue - December 11, 2007 at 02:18 PM   Letter from Yochomachi   Money   Previous   Next  Comments

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